鼻汁、くしゃみが改善しない難治性のアレルギー性鼻炎や血管運動性鼻炎に対しては、粘膜下甲介切除が行われます。
アレルギー性鼻炎の治療は鼻炎薬で治すのが一般的ですが、まれに鼻の粘膜が薬で治らないような変化を起こした場合などの時に、手術で治す方法があります。
手術としては、レーザー治療、高周波電気凝固、ラジオ波凝固、科学的粘膜焼灼術などがあります。
これらは、アレルギー性鼻炎の主な病変部位であるところを焼き、アレルギー反応を抑えることを目的とします。
手術に踏み切るケースとしては、以下のような場合が挙げられます。
・薬物による治療を続けていても、一向に改善のきざしが見られない
・ステロイドや血管収縮性点鼻薬を多用している
・仕事や生活習慣などにより、薬を規則正しく服用できない
・薬を使えない妊婦
・薬による副作用(極度の眠気など)がある
・極度に薬を嫌う
・年中、鼻水や鼻づまりがひどい小児
使用する炭酸ガスレーザーは表面の処置に適するものですが、粘膜表面をレーザー光線で焼くため、焦げたにおいがします。
手術中は吸引で煙を吸いながら照射していきますが、鼻の中の処置なので、においを強く感じて気分が悪くなる人がいますので、遠慮なくおっしゃって下さい。
深部までレーザー照射すればするほど再発は少ないようですが、手術の痛みは強くなります。
全国的には術後一年の改善率は、60パーセントとされています。
スギ花粉症の人は、前年の11月頃にレーザー手術を行うと効果があるようです。
血管運動性鼻炎の手術名は、下鼻甲介粘膜焼灼(しょうしゃく)術といいます。
改善率は鼻閉が80パーセント、鼻汁70パーセント、くしゃみ60パーセント、と言われています。
鼻の中は粘膜が前後にヒダ状になっていて、そのヒダは甲介(こうかい)と呼ばれています。
その中で最も大きいのが下鼻甲介(かびこうかい)で、その表面の粘膜が主にアレルギー反応を起こし、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの原因となっています。
この部分の粘膜にレーザーをあてることによって、粘膜を変性させることが目的です。
変性した粘膜はアレルギー反応を起こしにくくなり、くしゃみ、鼻水が出にくくなります。
また、変性した粘膜の一部は脱落するため隙間ができて、その結果、鼻づまりを改善します。
鼻の中に麻酔液のついたガーゼを入れて、20分間待ちます。
レーザー手術には、以下の二通りの考え方があります。
・根治を目指すために、痛みが強くても深部まで照射
・一定期間、薬の量を減量することを目的として表層に照射
アレルギー性鼻炎だと複数の病院から診断され、最後にたどり着いた病院で、実は血管運動性鼻炎だったと診断されるケースなどもあるようです。
同じ病気でも、医師によって随分と見解が異なる場合も、なきにしもあらず。
病気によって治療の方法も異なりますので、いかに正しい診断が重要かがお分かりになることでしょう。
痛みの少ない方法もありますので、信頼できる医師に相談されると良いでしょう。